今が不幸でなかったら「幸せである」と考えたら、幸せな人がいっぱいおられるということになる。
歌は世につれ、世は歌につれという言葉があるが、一曲の歌や旋律を耳にすると、その人だけの遠い記憶が蘇り、ふとノスタルジックな世界に浸れることもあり、それも幸せの部類に入るだろう。
友人達や近所の人達にカラオケに誘われることがあるが、こんな歌をどこで?いつ憶えたの?と思うことが多く、今や大半が知らない歌を聞くことになるので辛いところもある。
誤解を招くといけないので書いておくが、筆者は大病から声帯の半分が機能せず、歌わずに「薄い水割り」を飲んでお付き合いをしているだけである。
安保闘争で激しい学生運動が起きていた頃、「樺美智子」さんという学生さんが巻き込まれて亡くなってしまうという不幸があったが、その当時のニュース映像が流される度にBGMとして聞こえて来るのが「西田佐知子」さんのヒット曲「アカシアの雨がやむ時」である。
1960年に発売され、その後20人の歌手にカヴァーされたのだから多くの人々に受け入れられる曲だったことは確かだが、歌詞の中に出て来る「このまま死んでしまいたい」のように、世間には「生きたい」というよりも「死にたい」という辛くて悲しい物語を歌うことが多いものだ。
そんな方向性を見事に打ち破ってくれる歌が登場した。元々は別の歌手が歌っていたものだったが、シャンソンのような雰囲気をフォーク調に歌って大ヒットした「トワ・エ・モワ」の「誰もいない海」である。
「今は、もう秋」から始まる歌詞だが、最後に「死にはしないわ」と出て来たのでびっくり。初めて耳にして「素晴らしい!」と心の中で拍手をしたものである。
作曲されたのは「内藤法美」さんで、あの「越路吹雪」さんのご主人ということもあり、彼女も「トワ・エ・モワ」と同じ頃にレコーディングをされた事実もあった。
筆者は「越路吹雪」さんのファンの一人である。彼女は、クリスマスイブのディナーショーはパレスホテルと決まっており、イブが終わったら来年度のチケットが完売するということも語り草になっており、こんな歌手の存在は、もう出現することはないだろう。
ディナーショーで驚くほど高額だったのは「サウンド・ミュージック」で知られる「ジュリー・アンドリュース」さんだが、映画が世界中で大ヒットした後のこともあり、あるホテルで行われた際のチケットが10万円でもすぐに売り切れたという秘話が伝わっている。
クリスマスシーズンになると各ホテルが競ってディナーショーを企画して売り出すが、前述の「越路吹雪」さんみたいに完売することは難しく、取引先に託して強制するケースも少なくなく、「こんな企画をやっています」という世間体だけで行っているホテルもあるのだから厳しい現実である。
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