今年の十月のローマの暑かったこと !
ローマの人々が顔を会わせる度に、「こんなに暑い十月は 今までの人生で経験した事がなかった。」と口癖のように語り合っいます。
それでも、日が早く落ち始め、秋の夕日が楽しめるようになりました。
レッスンの終了後、「五分間だけ、一緒にアペルティーボしない ! 」と同級生。
「O K ! ! !」外の返事が出来るはずか無い心境の私・・・
学校の裏側にあるテベレ川が見えるバールでアペルティーボを急遽決定 !
「アペルティーボ」とは硬く言うなら食前酒をいただくということです。
バールで、プロセッコという発泡性のあるシャンパン系や赤いカンパリ・・等の軽いアルコール、またはノンアルコール(結局のところは何でも良いというのがイタリアンスタイル)を軽くオリーブの塩漬けやナッツ類などをお供にして、グラスを片手に、ほんの一時の心の安らぎを楽しむ時間です。
テベレ川の向こう側から、まだ熱い夏の余韻の残るオレンジ色の夕日が 私たちを優しく包み込んでくれました。
眩しくて、思わず目を細めた、その瞼の裏側までもオレンジ色の夕日に染まっていました。
私たちは レッスン後も両額から流れ落ちる汗をハンカチで押さえながら、
プロセッコで乾杯 ! ! !
一気に立飲みです・・・
それは まさに「至福の時 ! 」
「それぞれが自分自身に戻れる時 !」
夕暮れ時のアペルティーボは何て素敵なのでしょうか。
偶然、誰かと合意した時には 大いに楽しみます。
数日前の事になります。
テレビのニュースを見聞しながら、夕食を食べていた私の心を凍りつけたビデオがあります。
既に世界中のニュースでも放映されているでしょう。
「DABIQ」のビデオでした。
このビデオを見た世界中の若者たちの一部が、戦闘員として、イラクへ渡るのでしょう。その数は 今後、間違いなく確実に増えることが推測されています。
始めに触れて置きますが、私はここで宗教については触れません。
それぞれの宗教を尊重します。
その上で、この話を続けさせて頂きます。
近日、戦闘員として戦っている若者の中に、シチリア訛りのイタリア語を話すイタリア人がいることを たまたま近距離で他国のジャーナリストが撮影していたビデオに収録されていました。イタリア語で話していたということは、その相手も当然イタリア人だろうという確信がもたれました。
映像には ヘルメットをかぶっていましたが、家族や親しい友人なら「誰」であるかを確認できるほどの映像でした・・・
こんな事を軽々しく口に出しては批判されると思いますが、
私はこのヘルメットをかぶった青年の実に生き生きとして充実している様子を感じ取りました・・・
と同時に。「なぜ、このような青年が ! 」
「戦場ではなくて、この国、イタリアの地で、自分の命・能力・知性・・すべてをかけて全身全霊で投与できるものがみつからなかったのか !」と
口惜しさでいっぱいになりました。
現代社会に対する大きな不満や大きな不信感を抱いていたことは推測がつきます。
しかし、戦闘員として、戦場で戦う事で、自分の命まで懸けて自分を消耗する事が 人間としての価値を見出す為だったとしたら、それは間違いだったよと、一言、言わせてもらいたかった・・・・・・
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ローマの街中には ありとあらゆる所に教会が点在する。
その数は400件を超えると言われている。
我が家の近所にも、クリストレという馴染みの深い教会がある。
そして、何処の教会の前にも、と言ってもいいほど、
そこで、一日中過ごしている顔馴染みの連中たち(住所不定・・・)がいる。
最年のイタリア経済事情から、その数は計り知れない程、増えている。
つい最近までは国外から、やって来た難民たちがそうであったように、
今はごく普通のイタリア人が、仕事を失い・家を失い・家族と離れ・・・と
路上生活を余儀なくせざるおえないという現在の実情がある。
我が家の近所の教会の前の連中は 夕方になると、教会の狭い入り口にダンボールで囲いをして、雨風をしのぎ、日中は日当たりの良い教会の階段に座り、通り過ぎる人々を楽しそうにして見ている。
いつの日からか、そのうちの一人の紳士が 私が一人で彼の前を通り過ぎると、低い声で「アイ ラブ ユー、東京」とささやいてくれていた。
私が夫と二人で通り過ぎると、紳士は別方向を向いて知らんふり。
気がつくと、いつの日からだろうか、その紳士の姿が見えない。
体調を崩して、何処かに収容されたのかもしれない。
ローマの深夜、暖かい飲み物や毛布を配り、路上生活者を保護・支援している組織があることも知っている。
また、いつの日か、あの紳士が元気に戻って来てくれて、
「アイ ラブ ユー 、東京」とささやいてくれることを祈っている。
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