世界のパソコンの多くは米マイクロソフト社の基本ソフトWINDOWS上で動いている。
そのマイクロソフト社が作ったインターネット閲覧ソフト(ブラウザ)がInternet Explorer(インターネット・エクスプローラ)だ。このソフトはWINDOWSパソコンを買ったら初めからインストールされている。
本日は少しマニアックな話になるが、ためになる(はず?な)ので聞いていただきたい。
Internet Explorerは名前が長ったらしいので省略してIE(アイ・イー)と呼ばれている。普通はIEの後にバージョン番号を付けて、IE7とかIE8とかIE9といった呼び方をしている。もちろん、番号が大きいほどバージョンが進んでいて(よりグレードアップされている)ことになる。以上が予備知識。
さて、『IE6』というとバージョン6のことで相当に古いバージョンだが、今でもアジア圏では市場占有率が低くない。(日本で6%、中国で25%、韓国で7%の人が使っている)
IE6はマイクロソフト社がインターネット閲覧ソフト(ブラウザ)市場を独占した2001年以降にパソコンに搭載され、歴史上もっとも長い間利用されたブラウザだ。
1995年にバージョン1.0、2.0が公開されてからIEのバージョンアップは目まぐるしい。1996年には3.0、1997年には4.0、1998年には5.0、2000年には5.5という具合に、ほぼ毎年大きなバージョンアップを繰り返してきた。それは他社ブラウザ(Netscape Navigator)との市場争いが熾烈をきわめた結果である。
そして、市場を制覇した2001年に登場したのがIE6で、それ以降2006年までの5年間バージョンアップをせずに世界に君臨してきた伝説のブラウザである。
競争相手がいなくなると進化がなくなるのは世の常。マイクロソフト社が5年間の「泰平の眠り」についている間に、初めはアリのような小さな存在だったライバル各社が着々と進化を遂げ、高度で安全で使い易いブラウザを作り上げていった。
眠りから覚めた時は「時すでに遅し」だった。市場シェアは全盛期の95%から70%まで落ちた。これにはマイクロソフト社も愕然。その後は、2006年にバージョン7.0、2009年に8.0、2011年に9.0とブラウザの開発に再び力を入れている。
(しかし、それでもシェアは減り続けて現在は50%程度までに落ちてしまった)
だが、ここで過去の遺物が残った。IE6は2001年から2006年にパソコンを買った人で一度もバージョンアップしたことがない人が使っている。この数はかなり減ったとはいえ、そこは世界のマイクロソフト。半端な数ではなかった。
そして、いまだにIE6を使っている人がなかなか減らないので、サイトを作る側は、IE6用に特別な造りを用意しておく必要があった。これが厄介この上ないらしい。
しかし、その苦労もいよいよ終わろうとしている。
マイクロソフト社は2012年1月3日、米国でのIE6のシェアが2011年12月に1%を切ったと発表した。
そして「Good Bye IE6!」と書かれたケーキでお祝いをした。

マイクロソフト社は自ら、「IE6を使うのは、腐った牛乳を飲むようなものだ」と、ブラウザのアップグレードを促すキャンペーンを実施してきた。
同社は「こぼれたミルクを嘆いても何にもならない」ということわざをもじって、「被害に遭ってから、腐ったミルクを嘆いても意味がない」とユーザーにアップグレードを呼び掛けてきた。IE6はセキュリティが弱いのである。
しかし、日本ではまだ6%のシェアがあり、もしあなたのブラウザがIE6なら今すぐにアップグレードしよう。
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