昨秋のことだった。知人の息子さんの結婚披露宴に出席した。予想外にメインテーブル。<堅苦しい席で参ったなあ>と困惑の中で始まり、新郎新婦が入場してきた。
ここで隣席の方が俯かれ嗚咽されている。
<特別な関係でも?>と思って出席名簿を確認したが、新郎新婦に直接つながる肩書きではなく<ご両親の友人>という私と同じ立場かなと勝手な想像をしたが、知人との長い付き合いの中で、この方の存在を耳にしたこともなく、心の中で「?」が生まれていた。
祝辞が済み、乾杯があって祝宴が始まると会場が和やかな空気になり、一変して賑やかになった。
隣席の方々とビールやお酒を注ぎ合って会話が始まる。そこで、嗚咽の理由を先方さんから語ってくださった。
「実は、中学校に通っていた娘を交通事故で亡くしましてね。生きていたら適齢期なのですよ」
死んだ子の齢を数えることは悲劇を体験された方々に共通することだが、生きていると仮定して同年代の子供を見られるには本当に辛いものがあるようだ。
天国で結婚されているかもしれませんねと慰めてあげたかったが、それがとても救いになるように思えず、共に涙で乾杯と献杯をするしか出来なかった。
※コラムのタイトル、日付、本文、追記から検索できます
乗客のコメント
よろしければコメントを投稿してください。
to 世界中から集まってくる戦闘員を魅了するものは ?
by 大阪ナイツ
2014.10.21
by 大阪ナイツ
2014.10.21
to 「アイ ラブ ユー、東京」
by 大阪ナイツ
2014.10.11
by 大阪ナイツ
2014.10.11
to シィニョーラ シルバーナへの想い
by かめ
2014.09.11
by かめ
2014.09.11
to 「久世栄三郎の各駅停車」はしばらくお休みします
by 青空
2013.12. 6
by 青空
2013.12. 6
to オリーブのパン
by のんたん号
2013.11. 2
by のんたん号
2013.11. 2
to オリーブのパン
by 大阪ナイツ
2013.11. 2
by 大阪ナイツ
2013.11. 2
to ローマの猫たち
by 大阪ナイツ
2013.08.31
by 大阪ナイツ
2013.08.31
to 心の極限状態から・・・・・
by 大阪ナイツ
2013.08.12
by 大阪ナイツ
2013.08.12
to 長寿心得
by 田園豆腐
2013.07.20
by 田園豆腐
2013.07.20
to イタリアのワイン文化
by 大阪ナイツ
2013.07.10
by 大阪ナイツ
2013.07.10
コメントはこちらから
あなたの心に浮かんだ「ひと言」が、誰かやあなた自身を幸せに導くことがあります。
このコラム「祝宴での涙」へのコメントを投稿してください。