まずは愚生の前号の「劇場型?進展タイプ」だが、「口座」「講座」と誤変換していたことにお詫び申し上げる。
言葉の中に「寛容」というのがあるが、それよりもグローバルな思いを広めた言葉に「海容」があるので、何卒、そんなお心でお許しいただければ幸いである。
さて、世の中に「クレーマー」が多くなったと多くの職場で悩みの声を聞く。それで金銭を要求するのを生業としている人達もいるそうで、ホテルや大手百貨店などに元警察署長なんて肩書きの人が顧問として再就職しているケースも少なくない事実がある。
諸行無常の理があるように、何年まで生きることが出来るかは不明だが、せっかくの人生の歩みにあって「借り」を作るな「貸しを与えよ」という考え方が意外と心を豊にしてくれるのでお勧めである。
それを身を以って学ぶことになったのは、ある病院での医療ミスの被害者になった時だった。掛かりつけの医院の先生から「大きな病院で腹部のCT撮影を」と言われて検査撮影を受けた病院での出来事だが、撮影室の機材の上に寝かされ、腕への点滴から入れる造影剤の準備が終わり、担当看護師さんから「ちょっと痛いけど我慢してくださいね。お腹の辺りがあたたかくなってきますからね」と言われ、やがて室外へ行かれてすぐに「始めます」の声で始まった撮影だが、腕に感じる痛さは半端じゃなく、それはまさに激痛というレベルのものだった。
お腹が一向にぽかぽかして来ない。<ひょっとして!?>と思い始めた時、血相を変えた看護師さんが飛び込んで来て「申し訳ありません。完全に失敗しました」と謝罪の言葉を受け、点滴の針を取り外された。
針のあった左腕の感触がおかしいと感じ確認してみたら、腕時計が外せないほど食い込んでしまっている。つまり腕が1.5倍ほど太くなっていたのである。
看護師さんは、今にも泣きそうな表情。もう一人入室して来られた担当技師の方も平身低頭という姿勢で謝罪をされる。
やがて医師のいる診察室に連れて行かれると、医師からも「申し訳ありません」と謝罪の言葉があり、晴れ上がった腕の様子を確認されているが、後方に立っていた看護師さんの目に涙が出ているのがはっきりと見えた。そこでかっこよく次のように言った。
「看護師さん、ミスは人間に付きものです。あなたの顔の表情を見るだけでどんなことななのかは理解出来ます。でも怒りを表すつもりはありません。謝罪するエネルギーがどれほど強烈でストレスが生じるかを私は知っています。お願いすることは唯一つ、どうしたらこの状態から早く治癒が出来るかと言うことです」
看護師さんの表情に安堵感が見えた、それは横に並んでいた技師の方も同じ。すると医師が別の看護師匠さんに命じて何かの薬剤を持って来させた。黄色い液体の入ったビンだが蓋を開けてガーゼを浸し、私の腕に巻いてくれたら冷たい感触を感じた。
待合室の隅に案内されると、事務長という人物がやって来られ、謝罪の言葉に続いて次のように言われた。
「大変なミスを仕出かしました。申し訳ございません。しかし、こんなはっきりとした医療ミスにも拘らず、お怒りの言葉で叱責されないとは初めてのことです。患者様は、宗教者か何かでございますか?」
黄色い薬剤とガーゼをいっぱい貰って病院を後にし、会社に立ち寄ると「信じられない」という全員の声もあったが、謝罪をする際のエネルギーとストレスについて説明し、君達もミスのないようにと伝えて医院へ向かった。
カラーで撮影される筈だったCT画像は、そんな事情で白黒となってしまった。医院の先生も奥様も「こんなことが起きるなんて。でもあなたで助かったと言うことですね」と仰られ、それから約一週間、ガーゼの張替えを奥様が担当くださって平常に戻ることになった。
命の左右するような事象でなくて幸いで、、怒りをぶつけずに帰って来たことは自分でも不思議なことだったが、「起きてしまったことは仕方がない」「二度と起きないように」との心境で耐えると、何か幸せな感じも抱いたし、加害者側を不幸にしなかったことで「貸し」が与えられたと考えている。
劇場型?で書いた事件は随分前のことで、警察官が暗証番号を確認することは絶対にないという最近の常識もあり、もしもこれらが今の時代に進化していると想定したら、警察官に扮した人物の言葉は次のようになるだろう。
「我々警察官は暗証番号を確認することは出来ません。被害に遭われた財布には誕生日らしきメモも入っており、それが暗証番号だったらすでに引き出されてる可能性もあります。そこで銀行に連絡しております。店の電話番号も伝えてありますので、しばらくしたらそちらに電話がある筈です。引き出されているか否かは銀行側とのやりとりで確認してください」
そして、やがて銀行側からの電話が。
「A様ですか。警察から電話があり驚きました。取敢えず検挙されたそうでよかったですね。講座から引き出されていないかを確認させていただきます。お客様確認のために、暗礁番号をお願いします」
ここまでやられたら、大半の人が信じてしまうだろう。最近の詐欺の手口は、いよいよ進化して巧妙になっているそうです。被害に遭って嘆き悲しむことのないよう、ちょっと冷静になって客観的な立場から考える余裕が重要な気がしますが、この余裕を与えないのがプロの詐欺師のテクニックと言われ、心に生じる隙間にうまく入り込まれるので厄介なのです。
そんなあなたをターゲットにする電話がいつ掛かって来るかもしれません。どうか落ち着いて対応されるよう願って止みません。
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幸せを考える前に、不幸に遭遇しないように行動するということも大切である。
オレオレ詐欺に高齢者の被害が多いそうだが、一方に40年ほど前に問題が表面化した所謂「原野商法」の被害者達が、今、新たなターゲットとなっているニュースもあった。
取材によると、当時の名簿が段ボール一箱50万円で売り渡されたそうだが、その名簿を元に多くの詐欺グループが暗躍すると言うのだから大変ではないか。
中国資本が北海道を買い占めているという問題を背景に、ついその気になって騙されてしまう訳だが、二重の被害に遭っている大半が高齢者なのでお気の毒である。
さて、友人が見事な詐欺の被害に遭った体験談を語ってくれたのだが、<そんな手口が!>と驚くべき劇場型犯罪であり、この「幸せ列車」の訪問者の皆さんに警鐘する思いを込めてしたためよう。
夏の暑い日、数名の仲間達と寿司屋のカウンターに座っていた友人。店内は狭く、後ろを通るのにも椅子を前へ寄せなければ難しいというような店。上着を後方の壁にぶら提げて宴酣という状況だった。
そこで不思議な3人連れが店に入ってきた。10席しかない店内は満席なのに、その連中は奥の方まで入ってきて「満員だな。席、空いてないや」と言って外へ出て行った。
入り口から中を見れば満席の状況が一目瞭然の筈。それが奥の方まで入ってきたことには悪事の目的があった。もうお分かりだろうが、彼らは壁にぶら提げられていた上着の内ポケットを狙っていたのである。
おかしいとは仲間全員が感じていたそうだが、誰もに「まさか」という勝手な思い込みが生まれていた。本当の事件は、ここから起きたのである。
しばらくすると、店の電話が鳴り、オヤジが誰かと話し始めた。「ええ!本当ですか!?」と、そこから絶句するような感じ。やがて仲間の一人の名前を呼び出した。
「Aさんという方がおられますか?」と言われて驚いたのは友人の仲間の一人「A」という名の人物であった。オヤジが「警察からです。何か財布を抜き取った犯人を逮捕したそうで、この店におられるAさんに替わって欲しいそうです」と言うではないか。
そこでハッとして内ポケットを確認したら、入っている筈の財布が消えている。驚いた彼はすぐに電話を替わり、警察の人間と言う人物と話し出した。
「よかったですね。スリ窃盗団を別件の現行犯で逮捕しましたら、そちらの店であなたの財布を掏り取ったと自供しました。キャッシュカードもありますが、銀行の被害確認をしなければなりませんので暗証番号をお願いします」
Aさんは、何の疑いもせず暗証番号を伝えてしまったそうだが、続いて警察の人物と言う相手が次のように言った。
「もう少し店におってください。後ほど被害に遭われた財布を届けますし、その際に現場確認と検証作業を行いますのでご協力を願います」
仲間は、そんなAさんの話を聞きながら、「やはりあの連中はおかしいなと思っていたよ」なんて会話で被害が助かって喜んでいたのである。
それからいくら時間が経っても警察官という人物は来店せず、仲間の一人が「ひょっとして!」と最悪のシナリオを想定して発言をした。
もうご理解をされただろう。つまり、警察官と名乗った人物が掏り取ったグループの一員であり、暗証番号を聞きだすために怪しまれないようにと、店のオヤジをうまく利用したという次第であった。くれぐれも被害に遭わないようにと祈ります。
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