若い親たちの、幼い子供への虐待事件が急増している。
子育てから生じる自分のストレスを(躾と称して)子供にぶつける未熟な大人たちが昔に比べて多いことは確かである。
しかし、子供の躾という意味で“親が子供に手をかける”こと自体、一昔前は日常茶飯事だった。私の経験でも(かなり昔のことだが)小学校のテスト成績が悪いと父親から目から星が出るほど頭を一発叩かれた。ある時、算数か社会で70点をとった。父親は90点以上でないと納得しない。これは確実に殴られると思った私は便所に2時間立てこもってその危機を回避した思い出がある。
子供の頃はよく殴られたが、何も怨みは残っていない。これは親が上手に手加減していたからだと思う。また、殴った後の親はやさしかったような記憶がある。基本的に子への愛情が背景にあり、それを子供ながら感じていたからだろう。殴られた時は痛いが、肉体的にも精神的にも後に残ることはなかった。
翻って現代の若い大人たちは、昔の反動もあって危険な遊びを禁じられて育った。その結果、自分の身体で痛みを経験していない人が多い。痛みを知らないと「手加減」という自己制御ができない。それが事故につながる。
日本だけでなく外国にもそんな社会現象が起きているようで、海外で5月に発刊された「子どもが体験するべき50の危険なこと」という本が売れている。
中には過激なものもある。例えば、「ポリ袋爆弾を作ろう」、「電子レンジに変なものを入れてみよう」、「走っている車から物を投げよう」、「友だちに毒を食べさせよう」、「冷凍庫でビンを破裂させよう」
(これらはあまり子供に推めたくないが)
教育方針として危険を回避する方向に行き過ぎると、危険を理解できない人が増えて、それが社会にとってかえって危険であることは疑いもない。
この本の冒頭にこうある。
『もちろん、子どもたちを危険から守ることは必要です。それは社会人としての私たちが、子どもたちに約束していることです。しかし、それが過保護になってしまっては、子どもたちの危険に対する判断力が養われず、社会の責任が果たせません。私たちがするべきなのは、未知のもの(またはよくわからないもの)と、本当に危険なものとの区別をつけられるよう、子どもたちに学ばせることです』
その50の危険な遊びとは。。。
01 9ボルト電池をなめてみよう
02 あられの中で遊ぼう
03 完ぺきなでんぐり返しを決めよう
04 フランス人のようにキスであいさつしよう
05 車の窓から手を出してみよう
06 釘を打とう
07 車を運転しよう
08 やりを投げよう
09 ポリ袋爆弾を作ろう
10 電気掃除機で遊ぼう
11 石を投げよう
12 ドライアイスで遊ぼう
13 紙コップでお湯をわかそう
14 電子レンジに変なものを入れてみよう
15 走っている車から物を投げよう
16 高いところから落ちてみよう
17 虫めがねで物を燃やそう
18 ひとりで歩いて帰ろう
19 屋根の上に立とう
20 ノコギリを使おう
21 目かくしで1時間すごそう
22 鉄を曲げよう
23 ガラスビンを割ろう
24 空飛ぶマシンを作ろう
25 太陽を見よう
26 かっこいい殺陣を学ぼう
27 パチンコを作ろう
28 木登りしよう
29 パフォーマンスに挑戦しよう
30 小川をせきとめよう
31 地下にもぐろう
32 タイヤを交換しよう
33 ゴミ箱に飛び込もう
34 家電品を分解しよう
35 ゴミの埋め立て地を見に行こう
36 友だちに毒を食べさせよう
(※子供の世界での毒という意味で、実際には塩入りのクッキーを友だちに食べさせるというもの)
37 強風の中で手作り凧をあげよう
38 つなわたりをマスターしよう
39 食洗機で料理をしよう
40 ミツバチの巣を見つけよう
41 公共の乗り物で街を横断しよう
42 レシピ本にさからおう
43 ナイフで削ろう
44 ロープスイングで遊ぼう
45 火遊びをしよう
46 指を瞬間接着剤でくっつけよう
47 ガラスを溶かそう
48 冷凍庫でビンを破裂させよう
49 野宿をしよう
50 なにかしよう
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